アンドレ・カイヤット監督の1957年の作品。
 これまで観る機会がなかった作品だが、11月6日にDVDが登場したものらしい。販売はないのかもしれないが、うちの近くのTSUTAYAには置いてあった。

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 まだまだ若かった頃、周囲には映画に詳しい人も居ず、インターネットなど遠い未来の話で、どんな映画がいい映画なのか、うぶなぼくには皆目見当も付かなかった。そんな頃、文藝春秋社から『大アンケートによる洋画ベスト150』という文庫本が登場した。手元にある初版は1988年となっている。今でも折にふれてページをめくることがある。教科書的なランキングだとは思うが、初心者にはとても参考になった。
 このシリーズはいくつも出ているが、そのシリーズの『ミステリーサスペンス洋画ベスト150』のなかに、この『眼には眼を』も登場している。ちなみに、『ミステリーサスペンス洋画ベスト150』では、第1位が『第三の男』、第2位が『恐怖の報酬』、第3位『太陽がいっぱい』となっている。ヒッチコックは150位のなかに17本の作品が入っているから、このジャンルでのヒッチコックの人気がよくわかる。
 そして『眼には眼を』は、23位に入っている。こういう作品は、観たいと思っていても映画館にはかからないし、壊れかけのビデオデッキでは心配というわけで、名作のDVD化はもっと進んでほしいものだと思う。ランキングに登場しているような評価の高い作品でも、まだまだ観ていないものも多いからだ。多分、今回のDVD化に当たっては町山智浩『トラウマ映画館』の尽力があったものと思われる。そういう意味では町山氏に感謝しなければならないのかもしれない。

 物語はふたりの男の間の復讐劇だ。とにかくワン・イシューだけで最後まで押し切る手腕はすごい。粗を探せば、ライティングなんかで奇妙なシーンがある(荒野のシーンなのに影が何方向にも出来ている)けれど、やはりラストの驚きでそんなのは吹き飛んでしまうだろう。久しぶりにゾクッとさせられる場面だった。