『ディープ・スロート』というポルノ映画の主演女優リンダ・ラブレースについての映画。主演は『レ・ミゼラブル』『クロエ』などのアマンダ・セイフライド。ポルノ女優を演じるということもあってなかなかきわどいシーンもあるし、豊かなバストも惜しげもなく披露していて、エロい視点から見ても十二分に楽しめる作品。しかし、ぼくが観た映画館では観客には女性も多かったし、全体的に見れば女性の辛い人生を真摯に描いた作品だったと思う。
 ほかの出演陣はシャロン・ストーン、ジェームズ・フランコ、クロエ・セヴィニーなど。『ターミネーター2』のT‐1000役のロバート・パトリックもお父さん役で登場していて懐かしかった。

20131121-00000002-piaeiga-000-0-view.jpg

※ ネタバレあり。

 『ディープ・スロート』というポルノ映画があることくらいは知っていたが、実際に観たことはないし、それが社会現象となっていたこともよくは知らなかったのだが、この映画ではそんな当時を知らない人が観てもわかるように作られている。『ディープ・スロート』はコメディタッチのポルノらしく、そこで披露されるリンダの舌技がすごかったということは周囲の驚きでわかる。
 『ラブレース』は二部構成のようになっている。前半はリンダがポルノ女優としてスターになる成功物語となっていて、70年代のポップミュージックに合わせ、リンダが勝ち得た名声を描く。ポルノ映画製作の胡散臭い感じの面々なんかを見ると『ブギーナイツ』のような雰囲気だが、そこから後半になると映画の雰囲気がガラリと変る。
 ポップミュージックは鳴りを潜め、クラシックが静かに流れ出し、場面は一度見たはずの結婚初夜のシーンまで戻っている。実は前半で描かれることは、世間的なリンダのイメージでしかなく、そこでは語られていない部分があり、後半ではそうした語られなかった部分が辿られていくのだ。
 前半を見るとリンダがポルノに出るのに際し、何の葛藤もないというのが不思議だったが、それは意図的なもので、世間的には易々とスターになったように見えているわけだが、その裏面では誰にも言えないことを抱えていたということが判明する。チラシのイメージのようなポップな映画かと思うと、結構ヘビーな題材なので驚くかもしれないけれど、とりあえずアマンダ・セイフライドは出ずっぱりだからアマンダファンはやはり見逃せない作品。