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M・ナイト・シャマラン監督の最新作。

 原点回帰とも呼ばれているこの『ヴィジット』は昔の勘を取り戻したようなところもある。『エアベンダー』『アフター・アース』はやはり雇われ仕事だったみたいで、こっちの系列が本筋のシャマラン作品ということになるのだろうと思う。

 物語は、姉と弟が母方の祖父母の家に初めて訪れるところから始まる。今までまったく会ったこともなかった祖父母というのがいかにもあやしい。地下室は散らかっているから入るなと釘を刺されるところもまたあやしい。夜になれば今度は部屋の外から奇妙な物音が聞こえてきて、恐る恐る扉を開けて見てみると祖母の奇行……。

 そんな感じで次々と伏線が張られていくわけで、それがどんなふうに回収されるのかというのがシャマラン作品の楽しみ方ということになるのだろうと思う。とは言っても『シックス・センス』のようにどんでん返しが見事に決まるわけではなく、『ヴィレッジ』のような着地点だったようにも思える。

 この映画でよかったのは祖父母の怖さだろうか。自分の知っている祖父母が何かしら別のものになっていくというあり様は、アルツハイマーとか進行した老いの怖さを感じさせる部分もあった。

 出演陣はほとんど知られていないような人たちばかり。姉を演じたオリビア・デヨングはなかなかわいらしかった。ラップ好きな弟を演じたエド・オクセンボウルドがこの映画の笑いの部分を担当。怖さのなかに奇妙な笑いが同居しているという点でもシャマランらしい作品だった。最後の最後でもラップを聞かせてくれる。